人生の最終段階を迎えるにあたり、自分自身や家族のために準備を整える「終活」。
その一環として、高齢になってから生命保険への加入や見直しを検討する方が増えています。
「家族に迷惑をかけたくない」「葬儀費用や医療費の備えは十分か」という不安を解消するために、生命保険は有効な選択肢の一つです。
しかし、シニア世代の保険加入には特有の留意点が存在します。
本記事では、ファイナンシャルプランナー(AFP)および終活アドバイザーの知見をベースに、高齢者が生命保険に加入するメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
〇高齢者が生命保険に加入する3つのメリット
◎万が一の際、家族に確実な現金(葬儀費用・遺品整理費用)を遺せる
人が亡くなると、銀行口座は一時的に凍結されることが多く、葬儀費用や当面の生活費をスムーズに引き出せないリスクがあります。
生命保険の死亡保険金は、受取人が指定されているため、遺産分割協議を待たずに比較的短期間で現金化できます。
これにより、残された家族に経済的・心理的な負担をかけずに済みます。
◎相続税対策(非課税枠の活用)につながる
生命保険金には「500万円 × 法定相続人の数」という相続税の非課税枠が設けられています。
現預金としてそのまま遺すよりも、生命保険という形に変えておくことで、相続税の負担を軽減できる大きなメリットがあります。
◎医療費や介護費用の自己負担リスクに備えられる
高齢期は、病気やケガによる入院・手術のリスクが高まります。
高額療養費制度があるとはいえ、先進医療の費用や差額ベッド代、介護にかかる雑費などは自己負担となります。
医療保険や終身保険に加入しておくことで、老後資金を切り崩すことなく治療や介護に専念できます。
〇高齢者が生命保険に加入する3つのデメリット・注意点
◎保険料が割高で、元本割れのリスクがある
生命保険は年齢が上がるほど死亡・病気のリスクが高くなるため、月々の保険料が非常に高く設定されています。
加入期間や商品によっては、払い込んだ保険料の総額が、将来受け取る保険金(解約返戻金や死亡保険金)を上回る「元本割れ」を起こす可能性が高くなります。
◎健康状態によっては加入の選択肢が狭まる(引受基準緩和型など)
持病や入院歴がある場合、通常の生命保険への加入が難しくなります。
持病があっても入りやすい「引受基準緩和型保険」や「無選択型保険」もありますが、これらはさらに保険料が割高であることや、加入後一定期間は保障が半減されるといった制限があるため注意が必要です。
◎定期保険の場合、更新時に保険料がさらに高騰するか満了を迎える
「〇年満期」といった定期型の保険の場合、期間が終了すると保障がなくなります。
更新ができる場合でも、更新時の年齢で保険料が再計算されるため、保険料が跳ね上がり継続が困難になるケースが少なくありません。
〇失敗しないための最適解:専門家への「保険見直し」相談
高齢期の生命保険選びで最も重要なのは、「本当に保険が必要か」「現在の家計や資産状況に見合っているか」を見極めることです。
すでに十分な貯蓄がある場合は、高い保険料を支払って新たな保険に入る必要がないこともあります。
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家族に迷惑をかけないスッキリとした未来のために、まずは現在の加入状況をプロと一緒に確認してみてはいかがでしょうか。